弁護士 秋山亘のコラム

2018.10.09更新

品確法に基づく瑕疵担保責任 

 

<質問>

ある不動産業者から新築の建売住宅を購入しました。購入して4年が経過しましたが、屋根裏から雨漏りがし出して、補修をしなければならなくなりました。そこで、補修費用を売主の不動産業者に請求したのですが、売買契約書では、瑕疵担保責任の期間を2年間に限定しているとして取り合ってもらえません。何とかならないでしょうか。

 

<回答>

1 民法の一般原則になりますと、契約書に特に記載のない場合には瑕疵担保責任の期間は、買主が瑕疵の存在を知らなかった時は瑕疵を知った時から1年以内、買主が知っていたときは契約の時から1年以内に行使しなければなりません(民法564条)。 

また、売主が瑕疵の存在を知っていながら告げなかった場合を除いて、売買契約書等において売主の瑕疵担保責任の期間を例えば2年間などに限定する或いは免除することも可能です(民法572条)。

 しかし、通常、建物における瑕疵の存在が明らかになるのは、契約して実際に住んでみた時から数年経ってからです。例えば、建物の引き渡し時から4年が経過して雨漏りが発生したという場合でも、建物は通常20年以上の長期に渡り、住居として使用可能な耐久性を持つことを前提に建てられるものですので、4年で雨漏りがしたということ自体からして、建物の建築時から何らかの瑕疵があったものと考えられます。そのため、契約書において瑕疵担保責任の期間を2年間と限定すること自体が不当と言えます。

2 そこで、平成12年4月1に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)では、新築住宅における以下の部位の瑕疵担保責任の期間を引き渡し時から10年間と法定しました(品確法94、95条)。

①構造耐力上主要な部分(柱、梁、耐力壁、基礎、地盤、土台等の構造躯体)

②雨水の浸入を防止する部分(外壁や屋根の仕上、下地、開口部等) 

これにより、たとえ売買契約書(新築建売住宅の場合)や請負契約書(新築住宅の発注の場合)において、瑕疵担保責任の期間を契約時から2年間と定めても無効であり、最低10年間は瑕疵担保責任を負うことになります。

なお、上記の「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもので、かつ、新築されてから1年以内のものをいいます。

したがって、一旦人が住んだことのある中古住宅、また、不動産業者からの新築建売住宅の購入の場合でも建物の完成時から1年以上の間売れ残っていた物件は、品確法による保護を受けられないため注意が必要です。

3 本件は、品確法による保護が受けられる筈ですので、品確法95条に基づき、瑕疵担保責任として建物の補修費用の請求が出来ると思われます。

投稿者: 弁護士 秋山亘

2018.10.01更新

普通借家から定期借家への切り替えの可否

 

<質問> 

 私は、賃貸用マンションのオーナーをしておりますが、この度、将来の立ち退き請求がスムーズに進むように、現在借家人と結んでいる普通借家契約を「定期借家契約」に切り替えることを検討しております。このような事は可能なのでしょうか。

 

<回答>

 (1) 平成12年3月1日以前に締結された居住用建物の普通借家を定期借家へ切り替えることは現在のところ不可

 居住用の建物について、平成12年3月1日以前から賃貸借契約を締結している場合、「当分の間」は定期借家契約に切り替えることはできません(改正法附則3条)。

 この「当分の間」の解除時期については、附則では明記されておりませんが、居住用建物の定期借家への切り替えの可否については改正法施行後4年の平成18年を目処に見直すことにされておりました。しかし、現在のところ見直しはされておりません。

 この点に関しては、全国宅地建物取引業協議会は、定期借家法の見直しの年として予定されていた平成18年6月に居住用建物の定期借家への切り替えの解除に向けた要望書を国に提出しておりますが未だ実現に至っておりません。

 したがって、現在のところ、平成12年3月1日以前に締結された居住用建物の普通借家を定期借家へ切り替えることは出来ません。

 なお、平成12年3月1日以降に締結された普通借家を定期借家に切り替えることは可能です。

(2) 居住用を除く事業用建物の定期借家に関しては普通借家から定期借家への 切り替えは可能

 居住用以外の建物(事業用)に関しては、従来の借家契約を一旦合意解除して、新たに定期借家契約を締結することは可能です。

なお、この再度の契約もやはり定期借家契約ですので、新規の定期借家契約を締結する際の手続きと同じ手続きが必要となります。具体的には、公正証書等の書面による契約の締結と更新がなく期間満了により契約が終了する旨の口頭及び書面による説明が必要となります。

投稿者: 弁護士 秋山亘

2018.09.25更新

不動産広告に関する法的規制

 

<質問>

 当社は、自社ホームページ上で不動産の広告も行っておりますが、不動産広告に関しては、景品表示法に基づき、「公正競争規約」によって様々な規制がなされていると聞いております。

公正競争規約ではどのような規制があるのでしょうか?

<回答>

1 景品表示法の規制

 不当景品類及び不当表示防止法(以下「景品表示法」という。)第4条第1項は、次の三つの表示を不当表示として禁止しております。

(1) 商品の内容に関する不当表示

「商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と競争関係にある他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示すことにより、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示」

(2) 取引条件に関する不当表示

「商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と競争関係にある他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認されるため、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示」

(3) 「前二号に掲げるもののほか、商品又は役務に関する事項について、一般消費者に誤認されるおそれのある表示であって、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認めて公正取引委員会が指定するもの」

(第3号)

2 公正競争規約による規制

前記の景品表示法による不当表示の規制に関しては、景品表示法に基づき、公正取引委員会の認定を受けて、不当な顧客の誘引を防止し、公正な競争を確保するために、事業者団体間において自主的に締結される「公正競争規約」(表示規約)が設けられております。

この表示規約において不動産広告に関する詳細な規制内容が定められております。

この表示規約に関しては、「不動産公正取引協議連合会」(03-3261-3811)が規約の制定・改定や規約の全国統一的な解釈を示す役割を担っており、表示規約・景品規約違反に対する調査・是正措置・違約金の賦課徴収に関しては、各地域の不動産公正取引協議会(首都圏については「社団法人首都圏不動産公正取引協議会」(03-3261-3811、http://www.sfkoutori.or.jp/)がその役割を担っています。

不動産公正取引協議会の加盟事業者が表示規約・景品規約に違反する場合、原則として景品表示法にも違反することとなりますが、業界の自主的努力を尊重ないし活用するという表示規約の制度趣旨が考慮され、特に悪質な違反行為を除き、原則として、直ちに景品表示法上の排除命令等の措置が講じられることはなく、一義的には公正競争規約・景品規約による改善・是正措置・違約金の賦課徴収に委ねられることになっています。

表示規約は、規約の加盟事業者に対してのみ規約の効力が及ぶことになっておりますが、宅建業者の場合、それぞれが所属する宅建業協会が規約に参加している場合、当該宅建業協会に加盟している宅建業者であれば規約の効力が及ぶ加盟事業者となるため、事実上、ほとんどの宅建業者に規約の効力が及ぶことになります。なお、宅建業協会などの業界団体に加盟していない不動産業者については、景品表示法が直接適用されますが、この解釈・運用に際しては表示規約が斟酌されますので、これらの業者に対しても、事実上、表示規約の適用があると言うことができます。

3 表示規約違反の具体例

  以下では、よくある表示規約違反のケースを3つほど紹介します。ただし、表示規約での規制内容はこれに限られませんので、詳しくは、上記の不動産公正取引協議連合会が発行している「不動産広告ハンドブック」などを参考にして頂きたいと思います。

<ケース1>

Q 当社は、宅地建物取引業と建設業を営んでいます。この度、土地(更地:価格4,000万円)の売却の媒介の依頼を受けました。できれば、購入者から住宅の建築の注文も受けたいと考えていますので、当社の標準仕様で建築した場合を前提として、次のような新築住宅の広告をしたいと思っています。表示規約上何か問題はあるでしょうか。なお、建物の建築確認は受けていません。

新築6,000万円(税込)

●交通/○○線○○駅歩10分

●敷地/○○㎡(正味)

●建物/110㎡・4LDK

●所在/○○市○○○丁目

A 規約違反になる。

この広告は、建物の建築工事完了前の建物(土地付き)について、当該建物の建築に際し必要とされる建築確認を受ける前に、その売買に関して広告表示をしたものと認められます。したがって、表示規約第5条(広告表示の開始時期の制限)に違反するものです。純粋な土地だけに関する表示事項(「売地○○円」など)を明示した上で、建設予定の建物価格の目安(「1㎡あたり○○円で建築請け負います」など)を示すことは可能です。

<ケース2>

Q ①建売住宅を、平成20年6月1日に、6000万円で売り出しましたが、買い手がつかず平成20年8月1日に5,500万円に値下げしました。

 この場合、広告に際し、次のように表示してもよいでしょうか。

「価格6,000万円(旧価格公表時期/平成20年6月1日)→5,500万円(平成20年8月1日値下げ)」

②建売住宅を、平成20年6月1日に、6000万円で売り出しましたが、買い手がつかず平成21年1月1日に5,500万円に値下げしました。

 この場合、広告に際し、次のように表示してもよいでしょうか。

「価格6,000万円(旧価格公表時期/平成20年6月1日)→5,500万円(平成21年1月1日値下げ)」

A ①規約違反になる

 二重価格表示は規約第20条により原則禁止されていますが、規則第14条の要件を満たす場合に限り許されています。

規則第14条は、値下げの場合に二重価格をしてもよい「旧価格」について「値下げの3ヶ月以上前に公表された価格であって、かつ、値下げ前3ヶ月以上にわたり実際に販売していた価格」(規則第14条本文)であることを要件としています。

A ②規約違反になる

 規則第14条は「(2)値下げの時期から6ヶ月以内に表示するものであること」を要件としています。

<ケース3>

Q  取引しようとする土地に法的規制(例えば、市街化調整区域に該当する)がかかっている場合には、どのように記載しなければならないのでしょうか?

A 取引物件に関する不利益条件に関しては、表示規約第13条において「見やすい場所に、見やすい大きさ、見やすい色彩の文字により、分かりやすい表現で明りょうに表示」するよう義務付けられております。

市街化調整区域に所在する土地については、都市計画法第29条、第43条によって開発行為や建物の建築が原則として禁止されておりますので、このような土地については「市街化調整区域。宅地の造成及び建物の建築はできません。」と16ポイント(5.6mm四方の大きさ)以上の文字で明示しなければなりません。「市街化調整区域」との表示だけでは、宅地建物取引の知識がない消費者が具体的にどのような不利益を受けるのかが明示したことにはならないため、「宅地の造成及び建物の建築はできません。」まで明示する必要があります。

4 そして、表示規約違反の広告について、不動産業者が不動産公正取引協議会の是正勧告を無視し是正しないでいると、最高で500万円の違約金が課される可能性がありますので、注意が必要です。

  具体的には、以下の順に不利益処分を受けることになります。

事業者が規約違反のための不動産公正取引協議会の調査に協力しない場合にはおいて、警告を発しても調査に協力しない場合→50万円以下の違約金
表示規約第5条、第8条~第23条に規定に違反した場合→違反行為を排除するために必要な措置(EX:看板・チラシの撤去・回収、訂正広告など)、再び行ってはならないことの警告又は50万円以下の違約金
事業者が不動産公正取引協議会による上記②排除措置を履行しない場合(看板の撤去等に応じない、再度表示規約違反に該当する表示行為をした場合)→500万円以下の違約金

また、不動産公正取引協議会による上記のような是正措置を無視して、違法な広告を続けていると、今度は、公正取引委員会による「排除命令」などの摘発の対象にもなります。

投稿者: 弁護士 秋山亘

2018.09.18更新

法定地上権の法律問題 

 

<質問>

(1) 当社は、ある競売物件で土地の購入を検討しております。しかし、この土地上には建物が立てられており、建物には抵当権がついていなかったため、土地のみが競売に出されています。

 このような場合、建物には法定地上権が成立してしまうのでしょうか。 

(2) 当社は、X社に対しお金を貸しましたが、その際、X社が所有する更地Aに抵当権を設定しました。その後、X社はA土地に建物を建ててしまいました。

 このような場合、法定地上権は成立するのでしょうか。法定地上権が成立しないとしても、土地だけの競売であると他人所有の建物が建っているというだけで、競売価格が下がってしまうのではないかと心配です。どうにかならないでしょうか。

<回答>

1 (1)について

法定地上権とは、競売の結果、建物所有者と土地の所有者が異なってしまった場合に、一定の要件のもとで建物所有者に地上権(土地の使用権)の設定を民法が認めることで、建物の存続を保護し、建物の撤去・取り壊しによる社会的損失を避けるという制度です。

民法388条では、法定地上権が成立するための要件として、①抵当権設定当時、土地の上に建物が存在していたこと、②抵当権設定当時、同一人がその土地及び建物を所有していたこと、③土地と建物の一方又は双方に抵当権が設定されて競売の結果別々の所有者に所有されるようになったこと、という3つの要件を設けております。

 したがって、本件では抵当権の設定登記が行われた時に、当該土地上に建物が存在したか否かによって、当該土地に法定地上権が成立するか否かが決まります。

 抵当権設定当時にはいまだ建物が存在しなかったという場合には法定地上権は成立しませんので、土地の競売の結果、建物所有者は無権限で他人(競落者)の土地の上に建物を建てていることになりますので、競落人は、建物所有者に対し、建物の収去・明け渡しを求めることになります。

したがって、競落人としては、建物の収去・明け渡しの裁判費用や建物の取り壊し・撤去費用は自己負担になる可能性が高いことを覚悟した上で競売に参加する必要があります(建物の取り壊し・撤去費用については、建物所有者に請求することが出来ますが、競売にかけられている債務者なので支払能力がないことが殆どかと思われます)。

2 (2)について

 このようなケースでは、前記1で述べたとおり法定地上権は成立しません。

 しかし、前記1でご説明しましたように、土地だけを競売で競落した人は、建物の収去・明け渡しを求めて、建物所有者に対し裁判をしなければならなくなり、また、建物の取り壊し費用等もかかることから、競売の落札価格は安くなる傾向にあります。

 このような場合に備えて、民法389条は、法定地上権が成立しない建物と土地を一括して競売に付すことを認めております。

 この一括競売の結果、土地と建物が落札されると落札代金のうち、土地の代金部分だけが抵当権の実行として抵当権者の債務に優先的に充当されます。

これに対し、建物の代金については、他に残債務が残っていれば通常の配当手続きの中で配当要求をすることにより、一般債権者と同等の立場で配当されます。配当要求をする債権者がいなければ建物の所有者に還付されます。

投稿者: 弁護士 秋山亘

2018.09.10更新

忘恩行為による贈与取消権

 

<質問>

 私の父Xは、ある商店を経営しておりましたが、兄Yにその商店を引き継がせるため、その商店の土地建物を全て兄Yに贈与してしまいました。

 しかし、その後、兄Yは、もう父Xの面倒を見たくないと言って、父Xを私の家に預けてしまい、現在は、商店を勝手に閉めた上、土地建物を売りに出している状態です。

父Xとしては、こんなことなら生前贈与などしなければよかったと後悔しておりますが、既に兄Yへの所有権移転登記も済んでしまっています。

何とか贈与を取り消すことは出来ないでしょうか。

また、上記のような紛争が生じないように、贈与をするにあたって注意すべき点はどのような点でしょうか。

 

<回答>

1 書面によらない贈与は、「贈与の履行が終わるまでの間」は、当事者は何時でも取り消すことができますが(民法550条)、本件のように所有権移転登記も済んでいる場合には、贈与の履行が終わったと解釈されますので、通常であれば贈与の取り消しは出来ません。

 しかし、受贈者が贈与者から受けた恩に背くような著しい背信行為を行い、かつ、贈与の効力を維持することが贈与者にとって著しく酷と言える場合には、判例上(東京地裁昭和50年12月25日、大阪地裁平成元年4月20日など)、例外的に、贈与の取り消しが認められる場合があります。これを「忘恩行為」による贈与の取り消しといいます。

 本件の場合も、兄Yが商店を引き継ぐことを前提に贈与が行われたこと、贈与の恩に報いるため兄Yが父Xの面倒を見ることは当然兄Yに期待されるべき行為であること、贈与の効力を維持すると他に資産がない父Xとしては著しく酷な状況に陥ることなどの事情に鑑みれば、忘恩行為による贈与の取り消しが認められる可能性が高いと思われます。

 そこで、本件では、贈与された土地建物が第三者に売られてしまうのを避ける為、父Xが兄Yに対し、処分禁止の仮処分の申立をした後、当該土地建物の贈与の取り消しに基づく所有権移転登記請求の訴訟を提起することになるでしょう。

2 忘恩行為による贈与の取り消しは、民法の明文の規定にはなく、あくまでも判例において例外的に認められる法理ですので、そう簡単には裁判所も贈与の取り消しは認めてくれません。

 そこで、贈与をするに際しては、単純に無条件で贈与をするのではなく、弁護士等と相談した上で、①贈与を受ける代わりに相手方が履行すべき義務(具体的な扶養義務や家業継承の義務など)を明示し、②当該義務を贈与者の死亡時までに履行して初めて贈与が行われ、③万一、不履行があった場合には催告の上贈与契約を解除できるという内容の「負担付死因贈与契約」にしておく方が望ましいでしょう。

負担付死因贈与契約とは、受贈者が契約で明示されている義務をきちんと履行すること及び贈与者が死亡することを条件に贈与が行われるという契約です。

 このような契約にしておけば、万一、相手方が契約で定めた義務を履行しない場合にも、贈与者は義務の履行を催告した上で、それでも受贈者が贈与者に対する背信行為を改めない場合には贈与契約を解除できるからです。

投稿者: 弁護士 秋山亘

2018.09.03更新

立退交渉の代理と弁護士法第72条違反の問題

 

<質問>

宅建業者が建物の所有者の依頼を受けて、賃貸借契約の期間満了に伴い更新契約の締結を拒絶するとして、当該建物に住み続けたいと希望する建物賃貸借契約上の賃借人に対し、立退交渉を行うことは弁護士法違反になるのでしょうか。

また、立退交渉の依頼を行政書士或いは司法書士に対し依頼することは可能でしょうか。 

<回答>

1 宅建業者に依頼することの可否

弁護士法第72条は、弁護士資格のないものが報酬を得る目的で法律事件を取り扱う業務を行うことを禁止しております。これに違反した場合には「2年以下の懲役又は300万円以下の罰金」に処されます。

ところで、建物の立退交渉は、賃貸借契約に関する借地借家法第28条の更新拒絶の正当事由の有無や立退料の要否やその額をめぐる高度な法律的判断を要する事柄ですので、法律事件に該当します。また、上記のような立退交渉は、更新拒絶の正当事由があるとする賃貸人側の主張と正当事由がないとする借家人側の主張の対立を当然の前提にしたものですので、法律事件としての事件性の要件も満たすと考えられます。

しがたって、弁護士以外のものが報酬を得る目的で立ち退き交渉を行うことは、弁護士法第72条違反に該当しますので、宅建業者であっても報酬を得る約束の下で、建物所有者の依頼を受けて立退交渉を代理することは出来ません。

最近でも「スルガコーポレーション事件」として報道されましたように、弁護士資格を持たない者が報酬を得る目的で建物の立退交渉を行ったとして弁護士法72条違反の罪により逮捕され、有罪判決を受けているなど、弁護士法違反での取り締まりは厳しくなっていると考えられます(もっとも、上記のスルガコーポレーション事件では、立退交渉を行ったのが暴力団関係の会社であり、立退交渉の過程においてビルの電気水道等の設備をストップしたり、ビルでお経を唱えたりするなど賃借人に対する悪質な嫌がらせが頻繁に行われていたこと、また、スルガコーポレーションから立退報酬としてその会社に数十億円もの規模で金銭が流れたとされており、この辺の事情が警察による逮捕・起訴という厳しい取り締まりにまで発展した原因になっていると考えられます)。

これに対して、報酬を得る目的なくして、立退交渉を行うことは弁護士法違反の問題は生じません。

ただし、事前に専任媒介契約を結ぶなどして、立ち退き・建て替え後のアパートの賃貸借に関する仲介業務を独占的に行うことを約して、立ち退き交渉を行うといった場合には、報酬を得る目的があると見なされる可能性があるため、弁護士法違反の問題が生じる可能性が高いと思われます。

2 行政書士への依頼の可否

次に、立退交渉を行政書士に依頼することの可否ですが、これについても、弁護士法第72条に違反することから出来ません。

行政書士は、文書の作成の代理をすることは可能ですが、依頼者の代理人となって相手方と直接交渉したり、あるいは、相手方の回答書を受け取ったりすることはできません。

仮に、行政書士が本人の代理人としてこれらの行為を行うと弁護士法第72条違反の罪に該当します。

近時は、あたかも弁護士と同様、依頼者から立退交渉や立退料の額などに関する専門的な法律の相談を受け、依頼者の代理人として行動できるかのような宣伝を行っている行政書士もおりますが、そのような行為は弁護士法第72条違反に該当する違法な行為になります。

各地の弁護士会においても、これら弁護士法違反の行為を行う行政書士を告発する事例が増えております。

3 司法書士への依頼の可否

次に、司法書士に法律事件を依頼することの可否ですが、これについては、訴額140万円までの事件であれば、簡裁代理権を有する認定司法書士に対し、そのような事件の依頼をすることは可能です。

 しかし、立退交渉の事件は、賃借人が主張する立退料の額が140万円以上になるケースが殆どではないかと思われますので、殆どのケースでは上記の要件を満たさないのではないかと考えられます。

したがって、やはり立退交渉事件に関しては、代理人として司法書士に依頼することは弁護士法第72条違反の問題が生じる可能性が高いと思われます。

加えて、立退交渉の事件は、借地借家法第28条の正当事由の具備の判断、立退料の提供の要否、妥当な立退料の額の算定など、専門の弁護士でも判断をすることが困難な高度に専門的な法律的判断を伴う事件です。

家主としては、借地借家法の法解釈や判例に精通していない専門家に依頼したために、本来、立退料の提供の必要がない或いはごく低額の立退料の提供で立退請求が可能な事案で高額の立退料を支払ってしまうという場合、賃借人としても本来より多くの立退料の提供を求められるのに低額の立退料で立ち退きに応じてしまうといった場合もあると思われます。

この点からしても、司法書士への依頼は、立退請求事件などのように高度に法的な判断を要するような事件においては、事件処理能力や裁判例の十分な理解など法的な知識の観点からして、適切ではないように考えられます。

投稿者: 弁護士 秋山亘

2018.08.27更新

マンションの管理費等を長期間滞納し続けている悪質な区分所有者を当該マンションから追い出す方法

 

 

(質問)

私は、あるマンションの管理組合の理事長をしております。私のマンションには3年以上もの長期間に渡りマンションの管理費を滞納し続けている区分所有者がいます。

管理組合では、既に内容証明郵便で支払いを催告してきましたが一向に支払いがなく、その為、弁護士に依頼して管理費の支払いを求め提訴をし、勝訴判決まで得たのですが、その滞納者はそれでも全く支払いに応じません。

裁判を依頼した弁護士の話によると、その滞納者の所有するマンションには既にマンションの時価を大きく上回る抵当権が設定されているため当該マンションの競売をすることもできず、また、滞納者の勤務先も不明であるため、給与の差押えもできないとのことでした。

管理組合としては、このまま滞納が続くことを容認するわけにはいきません。何とかならないでしょうか。

(回答)

 確かに、管理費の支払いを求め判決を得たとしても、滞納者に資産がなければ、差押えをすることができません。

 前記のように、滞納者のマンションに時価相当額以上の抵当権が設定されている場合、管理組合が、通常の管理費の支払いを命ずる判決に基づき競売申立をしても、「競売代金は全て抵当権者に配当され管理組合には配当されないのだから、管理組合には、抵当権者が競売する意思がないのに、これを請求する権限がない」という理由で、管理組合の競売申立は裁判所によって却下されてしまいます(これを民事執行法63条の「無剰余却下」といいます)。また、滞納者が年金暮らしであり勤務していない場合や行方不明その他の理由で勤務先が不明である場合には、勤務先の給与を差し押さえることはできません。滞納者の預金の差押えについても、どこの銀行のどこの支店に預金があるかを管理組合の方で特定しなければ差押えができませんし、仮に、預金口座が分かったとしても、このような滞納者にはお金がなく殆ど預金が残っていないのが通常です。

 では、このような場合、管理組合としては、管理費の滞納が日々膨らんでいくのを黙って待つしかないのでしょうか。

このような場合、区分所有法59条に基づく競売請求の裁判を提起することをお勧めします。

この59条の競売請求の裁判とは、ある区分所有者が当該マンションの共同の利益に著しく害する行為をした場合、管理組合は、その区分所有者に対してその者が所有する区分所有建物の競売を請求することができるという規定です。

本件のように長期間に亘り、管理費の滞納をしており、判決を得ても、支払いに応じないと言うケースでは、管理費等の長期滞納が共同の利益に著しく害する行為をした場合に当たりますので、59条に基づく競売請求が可能です。

そして、この59条に基づく競売請求裁判のメリットは、たとえ当該マンションの時価を超える抵当権が設定されている場合にも、前記の無剰余却下の適用がなく、競売を実施できると言う点です(東京高決平成16年5月20日)。

ただし、この59条の裁判をするには、管理組合は総会を開き、全区分所有者及び議決権の4分の3以上の賛成を得なければなりません。

59条により競売が実施された場合、その競売代金は、第1に、手続き費用としての管理組合が収めた予納金の返還に、第2に、抵当権者に配当され、当該競売代金からは管理費等の支払いは受けられません。

しかし、新所有者に代われば、その新所有者が旧所有者の管理費等の支払い義務を承継します。新所有者は、通常は、新たにマンションを購入するなど資力に問題がない正常な入居者がなりますので、請求をすればこれを支払ってくるのが通常です。

このようにして、59条の競売請求を利用すれば、不良入居者を追い出すことができ、新所有者のもと以後の管理費滞納で頭を悩ますことがなくなり、これと共に、以前の旧所有者の滞納管理費についても回収できることになります。

もっとも、前記のように管理組合から競売を請求するというのではなく、抵当権者が滞納者のマンションを競売に出すのを待つという方法もあります。確かに、これにより新所有者に代われば、費用をかけることなく、新所有者から区分所有法8条により滞納管理費の回収を図ることができるでしょう。しかし、抵当権者は、いつ競売を申立てくれるか分かりません。また、抵当権者は、通常、滞納者に対し競売を盾にしてローンの支払いを求めていますので、滞納者が抵当権者に対しローンの支払いを続けている限りにおいては、抵当権者は競売申立をしないでしょう。この間、抵当権者が競売を申し立てるか否か、申し立てるとして何年かかるか分からないのに、そのような不真面目な滞納者を居住させ続けていたのでは、真面目に毎月管理費を納めている他の区分所有者は納得しないでしょうから、その意味でも、前記59条の競売請求の裁判は意義があると思われます。

投稿者: 弁護士 秋山亘

2018.08.20更新

マンションにおける店舗としての利用

 

<質問>

(1)私のマンションでは、管理規約において「専有部分を営業のために使用できない」との規定があります。

しかし、ある区分所有者がマンションの一室を利用して宅配料理の営業を始めました。

宅配業であっても、マンションの一室で料理店を開くとなると、衛生上問題でありますし、夏場などはゴキブリなどの害虫も増えるとして、住民間では問題になっております。

このような場合、管理組合としてはどのような対処ができるのでしょうか。

(2) 私のマンションでは、管理規約において、「専有部分を事務所として使用することを禁止する」との規約が存在します。

 しかし、この管理規約は、現在では有名無実化しており、半数近くの区分所有者が専有部分を事務所として使用しており、私もここ5年以上の間、会社の事務所として使用しています。

 ところが、ある理事会の席で、私とある区分所有者が不仲になり、それを切欠に、その区分所有者から、私が専有部分を事務所として使用している点を捉えて「管理規約に違反することから、専有部分を事務所として利用するな」と執拗に迫られるようになりました。また、近く管理組合の総会で、専有部分を事務所として使用するのを差し止める裁判を提起することが決議される状況です。

 このような場合でも、事務所としての使用差し止めは認められるのでしょうか。

 

<回答>

1 質問(1)について

(1)マンションの管理規約に、「専有部分を営業のために使用できない」「専有部分は住居としての利用に限定する」「専有部分を事務所に使用することはできない」と定めがある場合には、そのような管理規約も有効です。

 そして、上記のような規約違反の行為によって、他の区分所有者に悪影響を及ぼし、区分所有者の共同の利益にも反すると言える場合には、管理組合(原告となるのは区分所有法上の「管理者」である管理組合の理事長個人)は、総会の決議を経た上で、区分所有法57条1項に基づき、共同の利益に反する行為の差止めを請求することができます。

(2)本件でも、マンションの一室で宅配料理業を開業する行為は、「専有部分を営業のために使用できない」という管理規約に違反する行為であり、また、マンションの一室で料理店を開くとなると、衛生上問題が生じるほか、夏場などはゴキブリなどの害虫も増える恐れがあることから、共同の利益に反する行為と言えます。

 したがって、裁判を提起すれば、専有部分を宅配業として使用するのを差し止める請求は認められるでしょう。

なお、勝訴判決を経たにもかかわらず、相手方が判決に従わず営業を継続した場合には、「相手方が営業を辞めるまで一日当たり○○円の損害金を管理組合に支払う」ことを命ずる間接強制の申立が可能です。

(3)このように裁判によって最終的に解決することも可能ですが、できれば、訴訟に至る前に相手方において自ら営業を辞めるようにして欲しいものです。

このように、紛争解決のために裁判の提起まで要するのを事前に予防するためには、管理規約において「管理組合の警告にもかかわらず、違反行為を辞めない場合には一日当たり○○円の違約金を支払う」という条項を入れておくことをお勧めします。

金銭という明確な形で違約金が発生することを明記しておけば、相手方も営業を辞めるのに時間をかければかけただけ違約金の金額が増える訳ですから、任意に営業を辞める可能性が高くなります。

2 質問(2)について

  管理規約における事務所禁止条項が事実上有名無実化しながら、管理組合がこれに対し、警告等の措置を講じず、長年放置していたという場合で、事務所としての利用によって著しい支障が生じていない場合には、管理組合の使用差し止めの訴えは、権利の濫用にあたるとして棄却される場合もあります。

裁判例としても、東京地判平成17年6月27日判例タイムズ1205-207)は、管理規約に違反してエステティックサロンとして専有部分を使用していた事例において、「原告が、住戸部分を事務所として使用している大多数の用途違反を長期間放置し、かつ、現在に至るも何らの警告も発しないでおきながら、他方で、事務所と治療院とは使用態様が多少異なるとはいえ、特に合理的な理由もなく、しかも、多数の用途違反を行っている区分所有者である組合員の賛成により、被告に対して、治療院としての使用の禁止を求める原告の行為は、クリーン・ハンズの原則に反し,権利の濫用といわざるを得ない。」と判示しております。

投稿者: 弁護士 秋山亘

2018.08.13更新

品確法と瑕疵担保責任

 

<質問>

ある不動産業者から新築の建売住宅を購入しました。購入して4年が経過しましたが、屋根裏から雨漏りがし出して、補修をしなければならなくなりました。そこで、補修費用を売主の不動産業者に請求したのですが、売買契約書では、瑕疵担保責任の期間を2年間に限定しているとして取り合ってもらえません。何とかならないでしょうか。

 

<回答>

1 民法の一般原則になりますと、契約書に特に記載のない場合には瑕疵担保責任の期間は、買主が瑕疵の存在を知らなかった時は瑕疵を知った時から1年以内、買主が知っていたときは契約の時から1年以内に行使しなければなりません(民法564条)。 

また、売主が瑕疵の存在を知っていながら告げなかった場合を除いて、売買契約書等において売主の瑕疵担保責任の期間を例えば2年間などに限定する或いは免除することも可能です(民法572条)。

 しかし、通常、建物における瑕疵の存在が明らかになるのは、契約して実際に住んでみた時から数年経ってからです。例えば、建物の引き渡し時から4年が経過して雨漏りが発生したという場合でも、建物は通常20年以上の長期に渡り、住居として使用可能な耐久性を持つことを前提に建てられるものですので、4年で雨漏りがしたということ自体からして、建物の建築時から何らかの瑕疵があったものと考えられます。そのため、契約書において瑕疵担保責任の期間を2年間と限定すること自体が不当と言えます。

2 そこで、平成12年4月1に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)では、新築住宅における以下の部位の瑕疵担保責任の期間を引き渡し時から10年間と法定しました(品確法94、95条)。

①構造耐力上主要な部分(柱、梁、耐力壁、基礎、地盤、土台等の構造躯体)

②雨水の浸入を防止する部分(外壁や屋根の仕上、下地、開口部等) 

これにより、たとえ売買契約書(新築建売住宅の場合)や請負契約書(新築住宅の発注の場合)において、瑕疵担保責任の期間を契約時から2年間と定めても無効であり、最低10年間は瑕疵担保責任を負うことになります。

なお、上記の「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもので、かつ、新築されてから1年以内のものをいいます。

したがって、一旦人が住んだことのある中古住宅、また、不動産業者からの新築建売住宅の購入の場合でも建物の完成時から1年以上の間売れ残っていた物件は、品確法による保護を受けられないため注意が必要です。

3 本件は、品確法による保護が受けられる筈ですので、品確法95条に基づき、瑕疵担保責任として建物の補修費用の請求が出来ると思われます。

投稿者: 弁護士 秋山亘

2018.08.06更新

借家人が死亡した場合の法律関係

 

 

<質問>

1 私は、マンションの一室をAさんに賃貸しておりましたが、Aさんが亡くなり、5ヶ月が経過しますが、Aさんが亡くなってからずっと賃料の滞納が続いております。賃料滞納を理由とする契約解除の通知を出そうと思っておりますが、解除通知は、Aさんと同居していた息子さんで、Aさんが亡くなった後にも本件建物に住んでいるBさんに通知すればよいでしょうか。Aさんには、Bさん以外にも息子が2人いると聞いており、まだ、Aさんの遺産分割協議も行われていないと聞いております。

2(1) 私は、マンションの一室に内縁の夫と共に10年近く住んでおりますが、内縁の夫がこの度なくなりました。賃貸人からは私には借家権はないとして立ち退きを求められているのですが、立ち退きに応じなければならないのでしょうか。なお、内縁の夫には他に相続人がいません。

(2) (1)の事例で、夫には養子がいて、その養子Bから夫の借家権に基く立ち退きを求められている場合は、どうでしょうか。

夫と養子Bは、もう10年くらい不仲で、交流がなく、養子Bとの離縁調停の最中に夫がなくなりました。養子Bは私には経済力がなく、単身で新たに住むところを探すとなると大変な出費になります。

<回答>

1 質問1の回答

 借家権も相続財産の一つと考えられておりますが、相続が始まると遺産分割協議によって相続財産の帰属者が決まるまでは、相続人全員で相続財産を共有しているものとみなされます(民法898条)。

 したがって、このような場合、賃貸借契約の解除の前提となる賃料支払の催告通知・解除通知は、相続人全員に対して行わなければならず、一部の相続人に対して催告通知・解除通知を出しても解除は認められません(民法544条、東京高判昭和36年6月26日・東京高判決時12-6-135)。

 したがって、本件ではAさんの戸籍謄本を取り寄せるなどしてAさんの相続人を調査した上で、その相続人全員に催告通知・解除通知を出さなければなりません。

 なお、Aさんの遺産分割協議によって、本件の借家権の相続人が確定した場合には、その者に対してのみ通知を出せば足りますが、その場合には遺産分割協議の提出を求めるなどして本件の借家権の相続人が確定していることを確認する必要があります。

2 質問2(1)の回答

 内縁の妻には、相続権がないのが原則です。したがって、内縁の妻というだけでは、内縁の夫が所有する不動産や預貯金の相続権はありません。

 しかし、借地借家法36条は、借家に従前から同居している内縁の妻又は養子について、死亡した元賃借人に他の相続人がいない場合には、借家権を相続する旨が定められております。

 したがって、本問の事例では借地借家法36条に基き、借家権の相続を主張できます。

3 質問2(2)の回答

 本問の場合には、他に相続人となる養子Bがおりますので、借地借家法36条では保護されず、借家権を相続した養子Bからの請求に対抗できないように思えます。

 しかし、最判昭和39年10月13日(判時393-20)は、設問と類似の事例で、養子Bからの請求は、権利の濫用に当たり許されないと判断しました。

 裁判所は、①相続人Bと被相続人の生前の関係、②相続人Bの借家の使用を必要とする事情、③借家から追い出される内縁の妻の生活状況などを考慮して、養子Bからの明け渡し請求を権利の濫用(民法1条3項)として許さなかったものです。

投稿者: 弁護士 秋山亘

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